賃貸か?持ち家か?メリットデメリットを解説

「持ち家派」と「賃貸派」の戦いは一生終わりません。
なぜなら、お互いにメリットとデメリットが違うからです。
今回は持ち家と賃貸のメリット、デメリットを解説した上で、筆者の持ち家理論と賃貸の場合の対応策を述べていきます。

持ち家と賃貸の総額の比較をよく目にしますが、これは全くあてになりません。
不動産の条件によって総額が変わります。
マンションか戸建か、
住む地域、
地域での家賃相場が高かったり、低かったり。


また、金利やリフォーム費も影響します。
金利やリフォーム費用などをいじくれば、いくらでも都合の良い数字になるのです。

目次

持ち家のメリット・デメリット

持ち家のメリット・デメリット
解説します!

持ち家のメリット3つ!

  • ローン完済後は経済的負担が減る
  • 建て替えやリフォームが自由にできる
  • 住宅ローン控除で節税できる

ここからはメリットを具体的に解説します。

1,ローン完済後は経済的負担が減る


これは間違いないです!
例えば、4000万円のマンションを購入した人が35年ローンを組んで、
毎月ローン120,000円と管理費や修繕費を払っていた場合、
完済すればローン返済が無くなり、その後は管理費や修繕費だけになります。

年金生活になって現役時代より年収が大幅に下がった場合に、住宅ローンの負担が無くなるのは非常に大きいことです。

2,建て替えやリフォームが自由にできる


注文住宅は、
家の外観・内装・設備などあらゆる面を自身の自由にでき、
より理想に近い家に仕上げることができます。


建売住宅や中古住宅でも、リフォームの自由度は賃貸住宅に比べて高くなるので、
思い描いてる空間を実現化することが可能です。
高齢になってくると住みにくいなど、ライフスタイルに変化が生じた際もリフォームで対応できます。

3,住宅ローン控除で節税できる

持ち家の大きなメリットです。
条件はありますが、住宅ローン控除の対象になれば、所得税と住民税が大幅に節税されます。
年収やローン残高によっては所得税が全て還付される人もいます。

持ち家のデメリット3つ!

  • 住む場所が固定される(流動性が無くなる)
  • 固定資産税がかかる
  • 負債額が増える

ここからはデメリットを具体的に解説します。

1,住む場所が固定される(流動性が無くなる)


一度住宅を購入すると、その場所で何十年も生活する人がほとんどです。
もし、家庭の事情(転勤、転職、離婚)で違う場所に住み替えたいと思っても、
すぐに売却は難しいです。
自宅を売却する場合、不動産屋と媒介契約を締結し、
内覧、価格交渉をしたりと時間と労力が非常にかかります。
早く売ろうとすると買い叩かれ、購入時より遥かに低い価格で売却しざるおえないこともあります。

2,固定資産税がかかる


忘れがちなポイントです!
住宅ローンを払い終わっても、固定資産税がかかります。
土地価格の高い地域では固定資産税で年間何十万円になることがあります。

3,負債額が増える


住宅を銀行融資で買って借入金がある以上、住宅は負債です。
その負債が理由で、新たな融資が下りなかったりすることもあります。
特に不動産投資を検討しても、
住宅ローンがあれば、満額融資が下りなかったり、融資を断られることがあります。

賃貸のメリット・デメリット

賃貸のメリット・デメリット
解説します!

賃貸のメリット3つ!

  • いつでも引っ越しができる
  • 固定資産税がかからない
  • 建物や設備の修理やメンテナンスは管理会社が行う

ここからはメリットを具体的に解説します。

1,いつでも引っ越しができる

賃貸で住んでいれば、何かあればすぐに引っ越しが可能です。
隣の住居者とトラブルで引っ越したい、
年収が減って現在の家賃では厳しい、、、
その他転勤、転職、離婚など、
さまざまな状況でも柔軟に対応しやすいです。

2,固定資産税がかからない


賃貸では固定資産税がかかりません。
土地価格の高い地域では、固定資産税で年間何十万円になることがあります。

3,建物や設備の修理やメンテナンスは管理会社が行う


賃貸ではオーナーが提供している設備などが故障した場合、オーナー負担で修理を行います。基本は借主に経済的負担はかかりません。

賃貸のデメリット3つ!

  • 生涯家賃が発生する
  • 自己所有にならない
  • リフォームなどができない

ここからはデメリットを具体的に解説します。

1,生涯家賃が発生する

賃貸の一番のデメリットです。
特に年金生活になって、年収が大幅に下がった場合でも家賃を毎月支払うのは経済的な負担が大きくなります。

2,自己所有にならない

当然ではありますが、
賃貸は所有権が無いので、生涯借り主として家賃を払っていくことになります。


反面持ち家はローンが無くなれば完全に所有権を得たことになり、
自宅を担保にローンが組めるモーゲージローンも利用(条件あり)できます。
さらに相続として、自宅を子供に残すこともできます。

3,リフォームなどできない

賃貸は所有権がありません。
自分で部屋をカスタマイズしたい、
高齢になってバリアフリーにしたい場合でも、リフォームすることはできません。

自分の住みやすい環境を整えるには、原状回復できる範囲で工夫する必要があります。

筆者は持ち家派

どっちが正しいということではない

あくまでも筆者独自の考えは、
条件ありの持ち家派!


持ち家派、筆者の条件とは?

  1. 相場より安く買える物件
  2. 買ったときより「高い価格」か「同じ価格」で売れる物件
  3. 月々の支払いが自身の生活を楽にできる物件

この3つの条件にあてはまる家を探します。

1,相場より安く買える物件


レバレッジを効かせて自己資金より大きな額で売買する以上、
住宅購入は不動産投資になります。


投資もビジネスもやることは「安く買って」「高く売る」ことです。
これは今も昔も変わりません。


路線価に比べて物件価格があまり乖離してない物件を選びます。

2,買ったときより「高い価格」か「同じ価格」で売れる物件

相場より安く購入できれば、
売るときに「買ったときより高い価格」か「同じ価格」で売れることになります。
それにプラスして、その土地が今後価値が「上がっていくか」「下がっていくか」も重要になってきます。
住宅は買って終わりではありません。
「出口戦略も考えておく」というのが筆者の考えです。
安く家を買えてもその地域の土地が10年後、20年後に値下がりしていれば、さらに安い価格で売ることになるかもしれません。

3,月々の支払いが自身の生活を楽にする物件


これが筆者にとっては一番重要ポイントです!

資産を築くためには支出を減らさなくてはいけません。
支出で一番見直すべきところは、固定費である「住居費」「通信費」「保険」です。
住居費を抑えれば、資産形成に大きくつながります。


例えば、2LDKの部屋を月10万円・賃貸の場合は年間で120万円の支出、
もし、2LDKの住宅を2000万円で購入し、35年ローンを組んだ場合のローンは月約5万円ほど。


年間60万円の支出の違いができます。
この場合、住宅を購入したほうが60万円も支出を抑えることができ、資産形成に大きくつながります。

以上のことを意識して住宅を購入することをオススメします。

筆者がもし賃貸に住む場合


筆者もし賃貸に住むとなれば以下のことを実施します。

  1. 老後資金のために最低でも月に5万円以上は貯蓄できる賃貸にする
  2. REIT※を使って月2万円の不動産投資をします
  3. 定年後、または夫婦二人で生活していくときは家賃6万円ほどの賃貸に移る
  4. REITの配当金を家賃にあてる

これで、賃貸の生涯家賃がかかるデメリットを解消できます。
※REITについては下記でシュミレーションをしています。確認してみてください。

多くの投資家から集めた資金で、
オフィスビルや商業施設、
マンションなど複数の不動産などを購入し、
その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。
REITは投資信託の仲間ですが、証券取引所に上場されており株式市場で購入することも可能です。

【REIT・・・シュミレーションしてみます】

  • 年齢30歳
  • 定年65歳
  • REITで運用
  • 配当利回り4%
  • 毎月2万円の積立て
  • 複利運用
  • 運用期間35年



この設定で上手く運用できた場合、
最終資産は約1800万円になります。

1800万円の場合、毎年72万円の配当金(配当利回り4%の場合)が入ります。
月に直すと6万円。
これを6万円の家賃にあてると、住居費はかからなくなります。

家を買うことは不動産投資です。
賃貸の場合はREITを利用して不動産投資をしていきます。

これが筆者が賃貸で住む場合の戦略になります。

ただし、あくまでも投資は自己責任であり、元本が保証されているものではございません。さまざまなリスクを正しく認識したうえで、自分自身の判断と責任に基づいて行なってください。

まとめ

賃貸派、持ち家派を議論する前に、大切なのは、

資産形成できる家に住むこと!

資産形成ができる家とはどんな家なのか、
メリット・デメリットを捉えて判断することをおススメします。

持ち家のメリットは?

  • ローン完済後は経済的負担が減る
  • 建て替えやリフォームが自由にできる
  • 住宅ローン控除で節税できる

持ち家のデメリットは?

  • 住む場所が固定される(流動性が無くなる)
  • 固定資産税がかかる
  • 負債額が増える

賃貸のメリットは?

  • いつでも引っ越しができる
  • 固定資産税がかからない
  • 建物や設備の修理やメンテナンスは管理会社が行う

賃貸のデメリットは?

  • 生涯家賃が発生する
  • 自己所有にならない
  • リフォームなどができない

筆者は持ち家派

条件あります!

  • 相場より安く買える物件
  • 買ったときより「高い価格」か「同じ価格」で売れる物件
  • 月々の支払いが自身の生活を楽にできる物件

筆者がもし賃貸に住む場合

最低でも月に5万円以上は貯蓄できる賃貸にする。
REIT※を使って月2万円の不動産投資をします。
定年後、または夫婦二人で生活していくときは家賃6万円の賃貸に移ります。
REITの配当金を家賃にあてる

これで、賃貸の生涯家賃がかかるデメリットを解消できます。

今回は以上になります。
持ち家派と賃貸派は答えがありません。
しかし、大切なことは持ち家だろうが賃貸であろうが、その家に住んで資産形成できることです。
資産形成をできないような家で住んでいる場合は、一度自身の家に対する価値観を見直す必要があります。

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この記事を書いた人

ツヨシのアバター ツヨシ ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職。
在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。
会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立系FPとして起業。
現在は相談業務、執筆業務を中心に活動中。

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