独立系FPが「金持ち父さん貧乏父さん」の要約!ベストセラー本からお金持ちになる方法を解説

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ロバート・キヨサキ氏が書いた『金持ち父さん 貧乏父さん』は、世界中で大ヒットしたマネー本です。

この書籍はお金持ちになるための基本的な考え方について、物語を交えながらわかりやすく解説されています。

「お金について勉強しよう!」「お金持ちになりたい!」と望んでいる人におすすめできる書籍です。

この本を読むことで、世の中の「お金のしくみ」がわかり、今まで自分が正しいと思っていたことが、「実はそうではなかった」と気づかされることになるでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。

目次

ラットレースから抜け出せ

みなさんは「ラットレース」ということばをご存じでしょうか?

ラットレースとは小さな輪の中を走るハムスターのことです。

つまり、「どれだけ全力で走っても全く状況が変わらない」ということです。

これは、人間社会にも当てはまることであり、実際には以下のような状況といえます。

1.朝起きる
2.仕事に行く
3.給料をもらう
4.給料は生活費に消える

多くの人は毎月この生活の繰り返しです。働いて得た給料は、次の給料日前にはほぼ使いはたしてしまいます。そして、なんとか耐え忍んでまた給料を受け取りますが、また次の給料日前には先月の給料をほぼ使い果たしている状況です。

このような人は仮に給料を多くもらえるようなったとしても、その分支出が増えるだけでパターンそのものは変わることはありません。

さらに一生懸命働く人たちの人生パターンも決まっている。

1.結婚する
2.ふたりで賃貸アパート生活がはじまる
3.子どもを授かる
4.今よりも広い家を住宅ローンで購入する
5.生活費が上がるため、今まで以上に仕事を頑張り収入を上げる
6.しかし、その分「支出」も「税金」も増えてしまい貯金ができなくなる

結婚してふたりで賃貸アパートで生活していき、やがて子どもが授かります。子どもが生まれたことを機に新築の家をローンを組んで購入。子どもが生まれ、家族が増えたことで毎月の生活費が上がり、さらに毎月の住宅ローン負担も家族の生活を圧迫します。

生活が苦しくなるため、夫婦は今まで以上に頑張って働き収入を上げる努力をします。しかし、収入が上がるとその分「税金」も増えてしまうため、手取り額は思っているほど増えません。その結果、いくら頑張っても貯金ができない状況になってしまうのです。

これがラットレースのはじまりです。

そしてふたりはさらに一生懸命働くことになるでしょう。こうなってしまってはどれだけ一生懸命頑張ってもラットレースから抜け出すことはできません。

金持ち父さんはこのラットレースから抜け出し、お金持ち(経済的自由)になる方法をこの書籍を通して教えてくれます。

経済的自由をつかみ取るための4つの方法

「金持ち父さん」が教えるラットレースから抜け出す方法は4つ!

  1. お金のために働くな
  2. ファイナンシャルリテラシーを学べ
  3. 起業しろ
  4. 会社を作って節税しろ

「お金のために働くな」

中流以下の人間はお金の為に働く。金持ちは自分の為にお金を働かせる

わたしたちは、お金をもらうために労働していますよね。
もちろんこれも大事なことです。金持ち父さんも最初は労働をしていました。

しかし、お金持ちになるためには「自分の為にお金を働かす」という状況を作らなくてはなりません。
つまりお金を生んでくれる「資産」を作っていくことです。

ここでいう「資産」については次項で説明していきます。

「ファイナンシャルリテラシーを学べ」

ファイナンシャルリテラシーとは、簡単に言うと「お金の知性・知識」のことです。
お金持ちになるためには、このファイナンシャルリテラシーを身につけることが必須です。

資産と負債の違いを知る

この本に登場する「金持ち父さん」と「貧乏父さん」は両者とも勉強熱心でした。
両者とも勉強熱心にもかかわらず、片方はお金持ち、片方は貧乏でラットレースから抜け出せない。

この違いは、貧乏父さんは学問としての勉強をし、一方の金持ち父さんはファイナンシャルリテラシーについて勉強していたからです。

つまり、勉強する対象が違っていたのです。

ファイナンシャルリテラシーの大事な知識として、「資産」「負債」の違いを知ることが必要です。

金持ち父さんはこういいます。

「金持ちは資産を手にいれる。中流以下の人たちは負債を手にいれ、資産だと思い込む」

金持ち父さんの「資産」の定義は簡単!

「資産はポケットにお金を入れてくれる」

負債はその逆。ラットレースから抜け出し、金持ちになりたければ、ただ「資産を買うこと」に生涯を捧げればよい。

家は資産?それとも負債?

この本で有名な、家(持ち家)は資産か?それとも負債か?の話しがあります。金持ち父さんははっきりと言い切ります。

家は負債!

わたしたちは今まで家は資産と思い込んでいましたが、金持ち父さんからすれば、実はただの「負債」にすぎないというのです。

なぜなら、先ほどもお伝えしたとおり、資産の定義は、「資産はポケットにお金をいれてくれる」です。
つまり、収入を生み出してくれるのが資産。その逆に支出を生み出すのが負債です。

家の場合、購入することによって以下の支出が発生します。

  • ローン返済
  • 固定資産税
  • 保険料
  • 維持費

これらの項目が毎年支出として給料から出て行ってしまうのです。

もちろんすべての住宅が負債とは思いません。相場より格安で購入できたり、購入時より土地の価格が大幅に上昇するような住宅を購入できたりすれば、「売買益」を狙えるでしょう。

資産はお金を増やすもの

では、資産とはどういったものが挙げられるのでしょうか。
以下で資産の一例をみていきましょう。

  • 株式
  • 債券
  • 投資信託
  • 収入を生む不動産
  • 手形
  • 著作権、特許権

例えば、株式は売買益(キャピタルゲイン)を狙えます。さらに配当金(インカムゲイン)などの収入も狙える立派な資産です。

金持ち父さんは「どうやってお金を稼ぐか」ではなく、「お金をどう使うか」に重点を置くべきと伝えています。つまり「稼いだあとどうするか」が大事であるというわけです。

収入を生む資産を買うことだけに集中し、反対に負債と支出は低く抑えるよう努力することです。そうすれば資産につぎ込むお金を増やすことができます。

この流れを作ることで「資産」を増やすスピードが上がり、ラットレースから抜け出し、お金持ちに近づけるのです。

その他にも、ファイナンシャルリテラシーとして

  1.     会計力(貸借対照表、損益決算書などの決算書)
  2.     投資力  
  3.     市場の理解力(需要と供給の関係を理解)
  4.     法律力(合法的にゲームをする。お金を守る) 

などの知識が必要になるため、これらを身につけるよう伝えています。

「起業しろ」

お金持ちになるためには「起業することが不可欠」と金持ち父さんは主張します。

これは、起業することによって次のようなメリットを得られるからです。

  • 人を雇用すれば、代わりに働いてくれて、勝手に収入が入る。
  • 節税できる
  • 青天井で稼げる可能性がある

起業して会社を立ち上げ、人を雇用すると、その社員が働いてくれます。そして、その社員が利益を出すことで、自身は働かなくとも収入を得られる仕組みが完成するのです。もちろん自身も働いて利益を出せれば、その分の収入も得られます。

また、次項で解説しますが、起業することで、会社員の人よりも節税の幅が広がります。
そして、自身の頑張り次第では青天井に収入を増やせることも起業する大きなメリットといえるでしょう。

起業となるとハードルがあがると考える人も多いかもしれません。多額の資金がなければ起業できないと思い込んでいる人も多いでしょう。しかし、現代の日本ではまとまった資金がなくとも起業できる環境が整っています。

もし、リスクをあまり取らずに起業したい場合は、まずはスモールビジネスからはじめてみることをおすすめします。

著者のロバートキヨサキ氏も、働きながら、自身でスモールビジネスを立ち上げ、少しずつ規模を大きくしていきました。

「会社を作って節税しろ」

起業して会社を持つことで、稼いだ収入を税金から守ることが可能です。つまり会社を作ることで節税ができるということです。

会社員と起業した人のお金の流れは全く異なっており、会社員は税金の面で圧倒的に不利な状態といえます。

会社に雇われている人は、稼いだ収入から税金を引かれ、残ったお金で生活をやりくりします。
一方、起業して会社を作った場合、収入を得たら、そこから経費やさまざまな控除を差し引き、残ったお金に税金が課せられます。

ここで会社員と起業した人で税金を比較してみます

例えば、税率が20%で、どちらの収入も100万円だったとしましょう。
そして、起業した人の経費は40万円で設定した場合、両者の税額は以下のようになります。

会社員 100万円×20%で税金が20万円。

・起業した人 100万円-40万円の60万円が収入になり、60万円×20%で税金が12万円。

起業した人は、8万円も節税できることがわかります。

また、日本では「累進課税」が採用されています。この「累進課税」も、会社員が起業家より税金面で不利になっている要因の1つです。

「累進課税」とは

収入が上がれば上がるほど、それにかかる税率が上がることです。

日本の最高税率は所得税45%、住民税10%の55%!

一般的な会社員でも年間30%近くの税金を取られることになっています。毎年これほどの税金を取られていてはお金持ちから遠のいてしまうのは当然ですよね。

それに比べて起業した人は経費をうまく活用し、最大限税金を抑えることが可能です。

まとめ

金持ち父さんの伝えたいことをまとめると、まず、「ラットレース」から抜け出すことを試みること。
そして、買い続けてきた資産が、最終的に自身の生活費と同額以上の資産を生んでくれるようになり、経済的自由を得ることです。これがお金持ち(経済的自由)になるということです。

そのためにはまず以下の4つを実践しましょう!

  • 資産を買い続ける。負債を減らす
  • ファイナンシャルリテラシーを身につける。「資産」「決算書」の知識などを理解
  • 起業する。副業からでもはじめてみる
  • 会社を作って節税する

これらを実践すれば少しずつ状況が変わり、ラットレースから抜け出せることができるでしょう。

もし起業することができなくても、「ファイナンシャルリテラシーを学ぶ」「資産を買い続ける」「負債を減らす」を実践してください。それだけでも今より豊かな生活ができるはずです。

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この記事を書いた人

ツヨシのアバター ツヨシ ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職。
在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。
会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立系FPとして起業。
現在は相談業務、執筆業務を中心に活動中。

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