【独立系FPが解説】老後の資金準備はじめるなら個人年金保険とiDeCoどっちがおすすめ?メリット・デメリットを解説!

2,000万円問題や、年金制度に対する不安から、自身で老後資金の準備を始めている人が増加しています。

その際に選択肢としてあげられるのが「個人年金保険」と「iDeCo(確定拠出型年金)」です。みなさんは「個人年金保険」と「iDeCo」の違いをきちんと理解してますか?どちらも老後の年金原資を作る機能があり、よく似ている商品ですが、異なる部分もいくつかあります。

この記事では「個人年金保険」と「iDeCo」の違いに、それぞれのメリット・デメリットをみていきます。また、どちらがおすすめかも解説するため、これから老後資金の準備を始めていこうと検討中の人に役立つ記事となっています。ぜひ最後までご覧ください。

目次

個人年金保険とは?


個人年金保険は、生命保険に分類される商品です。満期(60歳、65歳など)まで保険料を払い込めば、その後、一定期間、または一生涯にわたって年金が受けとれます。国民年金や厚生年金を補完し、より安定した老後生活を目指すため、多くの人に利用されています。

個人年金保険のメリット・デメリット

ここからは、個人年金保険のメリット・デメリットについてみていきます。

メリット

個人年金保険のメリットは主に次の3つです。

  • 貯蓄が苦手な人でも半強制的に老後資金を積み立てられる
  • 節税できる
  • 保険機能がある

「老後の為に貯蓄はしたいが、なかなか上手くできない」という人も多いでしょう。

そのような人は「個人年金保険」を利用し、半強制的に老後資金を積み立てることをおすすめします。「個人年金保険」は毎月設定した日に、設定した保険料が自動的に引き落としされる仕組みです。そのため、なかなか貯蓄ができない人でも自動的に引き落とされるため、自然と老後資金の準備ができるようになっています。

また、「個人年金保険」は生命保険料控除の対象となり、年末調整や確定申告をすることで払いすぎた税金が還付されます。加えて保険機能も備わっているので、途中で加入者(親)が死亡した場合に、満期保険金が受け取れるメリットもあります。

デメリット

一方の個人年金保険のデメリットは以下の3つが挙げられます。

  • インフレに対するリスクがある(定額年金保険)
  • 元本割れする場合がある
  • 受け取った年金は課税対象になる

円建ての定額タイプは、契約時点から年金の受け取り額が決まっているため、万が一急激なインフレで物価上昇が起きた場合、個人年金の受け取り額は実質的に目減りしてしまいます。

また、満期までに解約した場合は元本割れを起こす可能性があります。とくに、加入してから数年で解約した場合は、元本を大幅に割ってしまう可能性がある点に注意が必要です。

そして、個人年金保険を受け取る場合、受け取る保険金は課税対象になります。

契約者が受け取る場合

一時金で受け取る場合は「一時所得」
年金として受け取る場合は「雑所得」で課税されます。

個人年金を別の人が受け取る場合

この場合、1年目は贈与税の対象になり、2年目以降は所得税の対象(雑所得)として課税されます。

iDeCoとは?


iDeCo(個人型確定拠出型年金)は、掛金を自分自身で運用しながら積み立て、原則60歳以降に受け取る私的年金です。主な運用商品は、「投資信託」や「定期預金」「保険」などが挙げられます。また、掛金は全額所得控除となり、運用益についても非課税扱いです。

iDeCoのメリット・デメリット

ここからは、iDeCoのメリット・デメリットについてみていきます。

iDeCoのメリット

iDeCoのメリットは主に次の3つです。

  • 節税できる
  • 運用益が非課税
  • 受け取るときも税負担が軽減される

iDeCoの場合、掛金が全て所得控除になり、節税メリットが高いです。

i年末調整や確定申告をすることで、支払った税金の一部が還付される仕組みです。そのため、iDeCoは「NISA」よりも節税効果が高い制度になります。

通常、金融商品を運用すると、運用益に約20%の税金が課されますが、「iDeCo」では運用期間中に得た運用益は非課税で再投資される仕組みです。

さらに、iDeCoの場合、受け取るときに「退職所得控除」または「公的年金控除」が適用されるため、受け取る際も税金が優遇されます。

iDeCoのデメリット

ただし、iDeCoには次のようなデメリットがあります。

  • 原則60歳まで引き出せない
  • 手数料がかかる
  • 元本割れのリスクがある。

iDeCoは原則60歳まで掛金を引き出せません。

もし、現在あまり貯蓄が無い場合はiDeCoを活用するのはリスクがあるでしょう。その場合はまず貯蓄に専念し、ある程度まとまった資金を確保できた状態でiDeCoを開始しましょう。

また、iDeCoは加入時と運用期間中(毎月)、そして受け取り時(振り込みの都度)に手数料がかかります。

さらに、iDeCoは運用商品を扱うこともあるため、元本は保証されていません。税金が優遇されますが、市場環境の変化によっては元本割れを起こす可能性がある点に注意しましょう。

個人年金保険がおすすめな人

ここでは、どのような人が個人年金がおすすめなのかを解説します。

個人年金保険がおすすめな人

  • 自身で運用するのが嫌な人
  • 確実に掛金と利息が欲しい人

自身で運用するのが苦手な人は「個人年金保険」への加入がおすすめです。個人年金保険は、自身で金融商品を運用する必要がなく、毎月一定金額を積み立てるだけです。

また、銀行に預けるより個人年金保険に加入した方が高いリターンが期待できるでしょう。節税効果もあるため、戻ってきた税金を貯蓄に回せば、資産をさらに膨らますことも可能です。。

個人年金保険は満期まで加入していれば、元金に加えて利息も受け取れるため、元本保証を重要視する人に向いているでしょう。

iDeCoがおすすめの人

続いては、iDeCoがおすすめな人をみていきます。

iDeCoがおすすめの人

  • 元本割れのリスクをとれる人
  • ある程度貯蓄がある人

iDeCoは運用しながら年金を作るので、元本割れのリスクがあります。そのため、元本割れに対してリスクを取れる人はiDeCoがおすすめです。

また、運用が上手くいけば個人年金保険よりも高いリターンを狙えます。投資のリターンはおおむね3~7%と言われており、長期で複利運用していけば、ある程度安定的に資産を築くことができます。

例えば、
毎月20,000円を積立て
年利4%で複利運用
運用期間は30年間

この場合、
掛金は総額720万円
最終資産は約1,300万円
利益は580万円になります。

このようにリスクを取ってでも運用して大きな資産を築きたい人はiDeCoを選択しましょう。

また、iDeCoは原則60歳まで掛金を引き出すことができないません。そのため、ある程度の生活防衛資金がある人向けの商品といえるでしょう。もし、60歳まで掛金を引き出す心配のない人であれば、節税効果の高いiDeCoがおすすめです。

お金に関する相談は独立系FPがおすすめ!


今回は「個人年金とiDeCoの違い」から「どちらがおすすめか」までを解説しました。
節税効果と期待リターンはiDeCoの方が高いので、運用に抵抗がなく、ある程度の貯蓄がある人はiDeCoを選びましょう。
逆に、運用に抵抗がある人や、貯蓄があまりない人は個人年金がおすすめです。
もし、どちらを選べばよいか分からない人は一度FPに相談してみることをおすすめします。

その際は中立的な立場で最適な提案をしてくれる「独立系FP」がおすすめです。独立系FPの詳しい内容を知りたい人は以下の記事を参考してください。

もし、神戸で独立系FPをお探しの方は「NEWSTYLE神戸FP相談」でも相談が可能です。

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この記事を書いた人

ツヨシのアバター ツヨシ ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士

大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職。
在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。
会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立系FPとして起業。
現在は相談業務、執筆業務を中心に活動中。

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